【女子力企画室】リノベーションのご提案No.05
今回は「働く子育てママ」をターゲットに、多忙な日々の中でも癒しを感じられる空間へリノベーションした内装事例を紹介します。
若い世代のスマホでの物件探しに配慮し、物件の写真映えを目的としたリノベーション手法「1点豪華主義」や、既存の設備や間取りを活かして費用を上手にやりくりするリノベーション手法「ぷちっとリノベ」を活用したリノベーションプランです。
■物件情報
<施工前情報>
築42年 RC造2階建、物件周辺は住宅街。
徒歩3分圏内に保育園や小学校があるので、安心して子育てができる静かで落ち着いた環境です。
徒歩10分の距離にある最寄り駅は、大阪や京都へ30分で移動できるので、通勤の便も良いのも強みです。
【外観と施工前の間取り】
優しい外壁カラーとアクセントの青色が映える外観。
部屋の造りは3DK、全て和室の構成です。
■ワーキングママをターゲットに、お部屋のコンセプトは「フェミニンスタイル」
子育てしやすい立地環境と部屋の広さから、働く子育てママをターゲットに設定。
仕事に育児に日々大忙しなママさんが癒される、大人で落ち着いた空間がコンセプトに、「ワーママだって可愛いお部屋に住みたい!」という気持ちになる、可愛い雰囲気のお部屋へプランニングしました。
■玄関から丸見えのダイニングキッチンの解決プラン
玄関を入ってすぐに視界を遮るものが何もないので、ドアを開けたらDKが丸見えに。
扉の開閉のたびにプライバシーが侵害される状態でした。
【Before】
また奥の部屋の建具が陽を遮っており、少し薄暗い空間でした。(せっかく南向きなのに…)
そこを…
【After】
目隠し壁を新設して、しっかり視線をシャットアウト。
宅配受取りの際もこれで安心。一枚壁を立てるだけで大分雰囲気が変わります。
また間取りも既存の建具を撤去し、奥の1室とつなげLDKに。
陽がしっかり入るようになり、南向きの間取りを最大限に活かした明るい空間となりました。
奥のリビングには目を惹くお洒落な可動棚と、造り付けのテレビボ―ドを新設。
【Before】
ここは元々押入れでした。
テレビボードの天板にはカバー付きの配線穴を設置し、ボードの下部の目立たない位置にコンセントを配置。テレビを置いた後、配線をスッキリ見せる工夫を施しています。
アーチ状の垂れ壁とパステルカラーのアクセントクロスが相まって、柔らかく優しい雰囲気に。日夜忙しく疲労困憊のワーママの疲れを癒すような可愛いお部屋です。
目を惹きますね!
■既存のものを活かすキッチンづくり
キッチンは交換せず既存のものを活用し、扉にシートを貼り、取っ手を変えて綺麗に蘇らせました。
経年の使用感が表に出やすい表装部分を上手くカバーし、前入居者の生活の跡を断ちつつ衛生面へも配慮。
高額な費用がかかりやすい設備交換をせずとも、新しい装いにすることができます。
■子育てに嬉しいお洒落な和室の作り方
【Before】
元々3部屋あった和室は1室を残し全て洋室へ。
戸襖は既存を活用し、上からクロスを貼り、取っ手を替えました。
また木部枠は再塗装して、洋風の引き戸へとイメージを変えました。
こちらもキッチン同様、既存の間取りや建具を活かし費用を抑えています。
【取っ手部分アップ】
和室の残りの1室は洋室にせず、そのまま活かします。
敬遠されがちな和室ですが、子供が転がって遊んでも安全で、洗濯物を畳む際に床に座っても苦になりません。実は和室は子育てママに支持されるお部屋です。
この和室もキッチンと同様に費用を節約し、部屋の間取りを変えることなくリニューアルしました。
畳は表替えをし、襖紙をモダンなものに変え、木部枠を再塗装するだけで、お洒落な洋風和室にイメージを変えることができます。
■費用を抑えたアイデアリノベーション「ぷちっとリノベ」
これまでご紹介した、アイデアによって低コストでリノベーションする手法を、私たちは「ぷちっとリノベ」と称しています。リノベーションにかけられる費用が限られてる場合でも、オーナー様に寄り添ったプラン提案を心がけております。
既存の設備を活かしたキッチンや和洋室で節約できた費用は、劣化がひどく新規交換するべき箇所へ配分します。
【Before】
この物件では浴室に当たり、カビが蔓延している現状で新規交換したいところでした。
ターゲット設定の「子育てに忙しいワーキングママ」。
多忙な生活シーンを考慮して、家事が少しでも楽になり、また入浴でリフレッシュしてもらえるよう、清掃性の高いユニットバスへ交換しました。
小さい子供さんがいる設定もあり、直接肌に触れる箇所の衛生面にも配慮しています。
洗面化粧台も古くなっていたので新しいものへ交換。トイレは便座のみを交換し、ウォシュレット付きの物にしました。
【After】
落ち着いた色味のアクセントクロスが癒しの空間を作ります。
■大切なのはターゲット設定。生活シーンを考えたプランにあり
例えば、新聞やネットで紹介されている流行りの建材を使い、人気の設備へ替え、とにかくお洒落な部屋にする…
そういったことも大切ですが、一番重要なのは、入居して欲しい人物像を設定し、その人物像の生活ニーズが盛り込まれたリノベーションをしていること。そして工事費の考慮もされていることにあります。
例えば、渡す相手が決まっていないのにプレゼント選びをするのと同様で、的を得ていないこの行為には、ギャンブルに近いものがあるでしょう。
大切なのは事前のターゲット設定にあり、そこから根拠ある明確なプランニングに繋がるのです。
朝日リビングの女子力企画室
賃貸リノベーションの専門集団。
全国23拠点で活躍するリノベーションプランナーで構成されています。
オーナー様に寄り添い、賃貸住宅に住まう入居者様の暮らしをデザインするプロジェクトチームです。
👈👈物件プランニングをしたのはこの方