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賃貸住宅の水害対策について

自然現象によってもたらされる災害は、人間がコントロールすることができない「天災」です。しかし、そのリスクに備えることは可能です。賃貸経営においても、対策を講じておくことが重要です。

豪雨で浸水している町のイラスト

近年、集中豪雨や台風等による被害が相次いで発生しており、また、雨の降り方が局地化、集中化、激化しています。

集中豪雨や台風による自然災害は、時として住まいにも大きな被害をもたらします。物件や家財が被害に遭った場合は、火災保険でその損害を補償することができます。

物件エリアの浸水リスクの把握


まず物件がどのぐらい水害に遭いやすい場所にあるのかを知ることが重要です。立地により対策の内容も変わってくるからです。

国土交通省や各自治体が作成している「ハザードマップ(被害予測地図)」で、物件所在地の水害リスクを確認しておきましょう。


国土交通省:ハザードマップポータルサイトのトップページ


建物自体のリスクの把握


① 「地下や半地下」がある物件は要注意!


地下には水が流れ込みます。半地下の駐車場がある場合や、地下に車両を収納する機械式駐車場がある場合は注意が必要です。水深が26cm以上を超えるとドアが開きにくくなるため、土のうや止水板等による防水対策が必須です。また、浸水リスクが高いエリアでは、事前に車の移動を促す等の対策が必要です。



② 屋上やバルコニーも要注意!


雨漏りで入居者様の衣類や家具等が汚損・破損した場合、オーナー様が補償の義務を負う可能性があります。台風等が直接的原因であれば火災保険で対応可能ですが、老朽化が原因の場合等は保険が下りないケースもあるため注意が必要です。


雨漏り防止の為、窓周りのシーリングや屋上の防水が劣化していないか、屋上のドレンに落ち葉等ゴミが溜まっていないか、定期的な点検や清掃が必要です。


オーナー様が日頃からできること


① 火災保険の補償内容の確認


万が一に備え加入している火災保険に水災補償がついているか、補償内容は十分確認しておきましょう。水災補償では台風や大雨により発生した洪水や高潮、土砂崩れ等の損害を受けた際に補償されますが、一定の条件を満たさないと補償されないこともある点注意が必要です。また、契約が古く補償内容が見合っていない場合は見直しが必要となることもあると思います。なお、地震や津波による被害は火災保険の対象外となります。

火災保険の補償内容の確認表例

② 災害時の対応マニュアルの作成


いざという時にスムーズに対応できるよう、各種連絡先や確認すべき事項・確認先を一覧にしておくと便利です。



③ 入居者様への働きかけ


建物の掲示板等を通じて情報提供や注意喚起を行ったり、防災・避難訓練を実施することも被害の抑制につながります。


【掲示物の例】

  • ハザードマップ

  • 避難経路

  • バルコニー使用に関する注意喚起(強風時物を置かないこと、排水管が詰まっていないか確認する等)



もし被災してしまったら…


台風や集中豪雨がおきた際、まずは居住者の安全や物件の状況を確認したいところです。しかし、そのような状況下では連絡が繋がりにくくなったり、管理会社に確認をお願いしたくても対応に時間がかかってしまう事が多いでしょう。


物件が被害にあってしまった場合は、損害箇所や被害の程度がわかる写真を撮っておくことが大切です。保険の申請には、写真や修理の見積り、罹災(りさい)証明書などが必要です。役所に罹災証明書の申請をする際にも写真があると良いでしょう。自分で撮影できない箇所は、業者に見積り依頼した際に撮っておいてもらいましょう。


全壊したり解体する必要があるほど大きなダメージを受けてしまった場合、「被災者生活再建支援制度」が利用できることがあります。「被災者生活再建支援制度」とは、自然災害によって住めなくなった世帯に支援金を支給し、生活再建を支援するものです。この制度が適用されるかは地域の被害の程度によるもので、市町村からの公示で確認するようにしましょう。



最後に…


台風・豪雨はある程度事前に予測できますが、ハザードマップで危険区域に指定されていなかった地域でも大きな被害が出ることがありました。天気の急変による災害に対応できるよう、日頃から対策を万全にしておきましょう。

屋根やバルコニーなど気になる場合は、お付き合いのある業者さんにお願いしてみましょう。朝日リビングも無料で点検可能です。








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